• HOME
  • 《講 座 案 内》

◆平家物語◆

《本講座の目的》

本講座は、日本の代表的な古典、『平家物語』の魅力、すなわちこの作品のおもしろさ、深さ、豊かさなどをお伝えしようとする講座です。この作品のおもしろさ、深さ、豊かさは、必ずしも自明なものではありません。

古典という遠い時代に生まれた作品を、いわば遅れてきた読者として読む現代の私たちは、古典の生まれた時代、あるいは、『平家物語』が描き出す時代の空気を直接的に見聞、感知することはできません。

しかし、今日に遺されたさまざまな文献資料・図像資料・遺構・遺物等のもの史料、あるいは、この作品を愛した先人たちがこの作品の考察に費やしてきたさまざまな努力の成果、そして、哲学・歴史学・文学研究の各分野に於いて国境を越えて積み重ねられてきたテクストの読み方に関する理論的な省察は、遅れてきた読者が所有している利点です。

本講座は、そうした利点を活かしながら、日本の代表的な古典、『平家物語』を読み、深めることを目指す講座です。 古典を読むという過去への旅は、実はそのまま過去から現代を豊かにする、そして、古典を読む私たちを、その心の生活において、新たな私に更新してくれる、すぐれて創造的な営みでもあります。

日本の重要な転換期を描き出す『平家物語』という作品が、私たちの父祖・母祖の歩いてきた道筋の一端を、また政争が武力によって決する不幸な時代の人々の深切なありようをどのように映し出しているか、その一端を微力ながらお伝えできればと思います。

◆源氏物語◆

《本講座の目的》

日本が世界に誇る長編小説『源氏物語』。与謝野晶子や谷崎潤一郎をはじめ多くの作家を魅了し現代語訳に導き、世界各国でも翻訳されていますが、千年も前に紫式部が書いた物語を私たちが“原文”で味わうのは、なかなかハードルが高いと思われます。

「源氏語り五十四帖」は、その原文をもとに国文学者の三田村雅子先生が解説、そして舞台朗読の第一人者幸田弘子さんが朗読。彩の国さいたま芸術劇場で

九年の歳月をかけて五十四帖を完結し、好評を博しました。

三田村先生の解説は、物語の面白さはもちろん、登場人物とその背景にあるもの、紫式部はなぜ『源氏物語』を書いたのか?平安貴族の生活と豊かな日本の文化、さらには徳川家康と『源氏物語』の関係なども含め、先端的な研究を

ユーモアも交え、身近な出来事のように読み解いています。一方、幸田さんは、紫式部の名文を表情豊かに“生きた古典のことば”で語られ、平安時代のロマン溢れる『源氏物語』の世界が現代に蘇ります。