【 人文科学アカデミー 】

人文科学(humanities)
・人間の文化に関する学問。自然現象を対象とする自然科学、
 人間社会の現象を解明する社会科学に対する分問分野で
 哲学・歴史学・文学・言語学などの学問。

【 人文科学アカデミー 】

アカデミー(academy)
・プラトンが紀元前387年ごろアテネの郊外に設置したアカデメイアという学園に由来。
・学芸に関する教育・研究企画の称。

【 人文科学アカデミーの開学に寄せて 】

人文科学の冬の時代、日本文学の学問領域に於いても、教員定員・研究予算の削減、
あるいは、国語教育の領域における文学、さらには古典の軽視という風潮の強まる中、
文学さらには古典の持つ豊かさ、深さ、おもしろさを広く伝える試みは近時の重要な
課題の一つと考える。日本文化継承の、時代に即応した新たな試みの一つとして、
オンライン講座(オンデマンド)《日本の古典への招待》の開設は時宣を得たものと思われる。
(千葉大学名誉教授・栃木孝惟)

当社、株式会社ジェー・ピーは、文化の発展に貢献することを社是に事業を展開し、
他社ではなし得ない、骨太で良質な教養コンテンツを、テレビ番組・音楽商品、
ビデオソフトといった様々なかたちで、協力販社を通じて提供してきた。
その業歴40余年となるが、このたび、流通の多様化や技術の発展により、
いよいよ当社にてオンライン販売で教養コンテンツを届けるサービスとして、
本アカデミーを開設することが叶ったことは喜びに堪えない。
当社ならではの「学びのエンターテイメント」が多くの人に届き、
学びの喜びを享受してくれることを願ってやまない。
(株式会社ジェー・ピー取締役会長・中西俊作)

【日本古典への招待】
 平家物語 / 源氏物語

日本の代表的な古典の魅力、すなわち作品のおもしろさ、
深さ、豊かさなどを伝えるため、その分野研究の
第一人者が講師を務める、「人文科学アカデミー」
ならではの、プレミアムな看板講座です。

——【 人文科学アカデミー 講師陣 】——

平家物語講座 講師
栃木孝惟 とちぎ・よしただ

(国文学者・千葉大学名誉教授)
東京大学文学部国文学科卆業・同大学院博士課程単位取得満期退学。千葉大学・清泉女子大学教授を歴任し、現職。中世軍記物語が専門としており、著書に『平家物語 上・下』(ほるぷ出版)、『軍記と武士の世界』(吉川弘文館)、『軍記物語形成史序説―転換期の歴史意識と文学』(岩波書店)など。ほかに共編著多数。

源氏物語講座 朗読
幸田 弘子 こうだ ひろこ

(女優・舞台朗読家)
NHK東京放送劇団に入り放送・舞台で活躍。舞台朗読という新しい分野を確立した功績に対し、1981年、1982年、1984年芸術祭優秀賞を受賞。さらに1984年度芸術選奨文部大臣賞、1995年毎日芸術賞、1996年紫綬褒章、2003年旭日小綬章など数々の賞に輝き、この公演中にも日経新聞で聞きたい朗読の一位に選ばれる。

源氏物語講座 解説
三田村 雅子 みたむら まさこ

(国文学者・フェリス女学院大学名誉教授)
早稲田大学大学院卒業、専攻は物語文学・日記文学。NHK教育テレビ「古典への招待」で、長年にわたり講師をつとめ人気を博す。著書:『枕草子 表現の論理』『源氏物語感覚の論理』(有精堂)、『源氏物語絵巻の謎を読み解く』(三谷邦明との共著・角川選書)、『天皇になれなかった皇子のものがたり』(新潮社・とんぼの本)ほか

《平家物語の講座構成》

第一講 「祇園精舎」-「祇園精舎の鐘」「沙羅双樹の花」を中心に (第一回)

第二講 遊女往生-祇王
Ⅰ 祇王一家の繁栄と仏の出現 (第二回)
Ⅱ 清盛の変心と祇王の放逐 (第三回)
Ⅲ 六波羅蜜と女たちの往生 (第四回)

第三講 倫理への殉死、そして治承のクーデターの発端-平重盛
Ⅰ 父清盛への諫言 (第五回)
Ⅱ 倫理への殉死 (第六回)
Ⅲ 重盛と治承のクーデター (第七回)

第四講 恩愛の彼方へ-平維盛
Ⅰ 美貌の貴公子 (第八回)
Ⅱ 富士川合戦の虚実・維盛像造型の虚実 (第九回)
Ⅲ 紫雲の上の夢・蒼海の底の祈り (第十回)

第五講 滅亡の海-壇の浦とその前後
Ⅰ 壇の浦の知盛、そしてその過去  (第十一回)
Ⅱ 安徳天皇入水、そして母女院(建礼門院)の帰洛と出家 (第十二回)

第六講 寂光の里の祈り-六道輪廻の果てに
Ⅰ 大原へ、そして寂光の里        (第十三回)
Ⅱ 後白河法皇と女院の六道語り、そして聖衆来迎(一) (第十四回)
Ⅲ 後白河法皇と女院の六道語り、そして聖衆来迎(二) (第十五回)

あの感動が蘇る…聴いて楽しむ「源氏語り五十四帖」

彩の国さいたま芸術劇場

「源氏語り五十四帖」は、優れた舞台芸術を埼玉から世界へ発信「創造する劇場」を目指す当財団の初代理事長諸井誠氏のもと、蜷川幸雄演出のシェイクスピアシリーズなどと共にロングスパンで行う企画として誕生いたしました。国文学者の三田村雅子先生、舞台朗読の第一人者幸田弘子さんを迎え、平成十三年より九年にわたり年六回ずつ、源氏物語五十四帖すべてをわかりやすく解説し、美しい原文で朗読する公演が始まったのです。そして、公演に魅了された制作会社ジェー・ピー様より「あの感動を多くの方に届けたい」と申し出があり、「源氏語り五十四帖」が新たな音の作品として蘇ることになりました。皆さまにお楽しみいただければ幸いです。

《源氏語り五十四帖の構成》